アルバイト
私の職業は事務員です。
結婚した当初はホテルで働いていましたが、時間が不規則なため事務職に転職し、その後ずっと同じ職場に勤めています。
旦那が無職の間、どうしても生活費その他諸々が足りず、本業の合間に昔のツテを頼ってアルバイトをしていました。
結婚式の配膳のアルバイトです。
休日に出られるし、もともとホテル勤めの私にはうってつけのアルバイト。
働かない旦那の分とまでは行きませんが、生活費の足しにはなります。
そしてこのアルバイト、旦那と別れてからも、なんやかんやで続けています。
つい先日も、本業のあとそのままアルバイトに。
幸せそうな新郎新婦の姿に、ジーンと来るものがあります。
本当に幸せそうな二人。
私の結婚式は、『お願い、ちょっと、待ってください』が言えず、私が我慢すればいい、今日は笑顔でいなければいけない、と苦しい1日でした。
うっかり引いた風邪もピークで咳き込むと止まらず、介添えさんに濡れマスクを持っていてもらいました。
思い出すのも辛い、無理やり笑顔の疲れた1日でした。
こうして、アルバイトに入って新郎新婦に思うのです。
今日のこの、ふたりの思いがずっと続きますように。
このふたりが、ずっと幸せでいられますように。
お互いのことを、ずっと大切に思って。
その、優しい目線をずっと忘れないで。
その、心からの笑顔が曇ることがありませんように。
そして、今日のその笑顔が、無理して作っているものでありませんように。
そんなことを思いながら、目頭が熱くなるのをぐっとこらえて、二人がチョイスした美味しいお料理を出席された皆様に届けています。